問題点

世間のニーズの変化に対応するため、どんどん仕様が変わっていく製品群へ既存の生産管理システムが追いつけないケースが増えています。 例えば、製品自体の出荷は1月後に迫っているが、その生産管理データを登録するシステムの改造には最短2ヶ月かかるというケースです。 設計から製作まで時間的余裕がなく、しかも製品構成が頻繁に変更を迫られているプロジェクト全てが同様の問題を抱えています。 [例:半導体・家具・内装材・特殊車両などの設計製造/旅館などの創意工夫を凝らしたサービス]

このような状況で、システムベンダーが採用するのは、一番出荷割合の高い製品(パターン)にあわせて生産管理システムを製作し、 残りの製品(パターン)は、このシステムを運用しながら、次に出荷割合の高い製品(パターン)用の機能を追加していくという方法です。

しかし、このやり方では最終的にシステム開発は破綻する危険性が極めて高くなってしまいます。
今まで想定していなかった製品(パターン)に当たったところでアウトとなります。
終わり方は突然何かが出来なくなるのではなく、1つの修正が及ぼす影響範囲が広がり、開発速度やバグの修正が目に見えて遅くなっていくというような破局です。

本サンプルで見ていただくのは、少量多品種の間仕切りを製造しているメーカーの例です。
そこでの具体的な問題は、製造する部材のサイズが建物の躯体が完成するまで決まらないということでした。
完成躯体と設計書のズレを、最終工程である内装部材で吸収しなくてはなりませんでした。

しかし、ズレの吸収は間仕切りの原料である鋼板のサイズを調整するだけでは済みません。
鋼板サイズが異なると、それを支えるための補強材の有無、強度、取付けのためのネジ種類、ネジを取付けるピッチ計算など、 色々な物が同時に替えられる必要があります。
時には、まったく新しい補強方法が導入され、素材、取付け位置の計算方法や加工方法、カットやプレスの方法までの一式が変わることもあります。

一言でいうなら、部品構成自体がとり変わるのです。部品の変更なら既存システムでも可能です。
しかし、部品構成が丸ごと変わる場合はマスターデータの構造からプログラムまでの一切を変更する必要があり、到底期日が足りません。

この設計変更の方式や部材の特徴を工場の設計部のエンジニアからSEが聞き取って、それを・・・ という通常の開発を行っていたのでは、間仕切りの納入に間に合いません。
だからといって、部品展開をエンジニアが手作業で行うことも分量的に不可能でした。

ソリューション サンプルはこちら

色々インタビューしていて、ふと気がつきました。それでも業務が回っているのはどうしてなのか!
そこで、この点に絞って話を聞くと、シニアエンジニアの話から、各人は

  1. 大体のサイズの想定をして、それに必要な部品グループを数セット想定して準備する
  2. 各想定部品グループに応じた、計算方法のマクロを表計算シートに記述しておく
  3. 各想定部品グループに応じた、数値を抜いた類似図面を準備しておく
  4. 最終的な上流からの情報でシートを選択して値を埋め寸法等を計算する
  5. シートの計算結果から該当部材の図面を選択し、計算結果を図面に転写して次の係りに渡す
という作業を行っていることが判明しました。

この図のように、シートや寸法値なしの図面のセットは各自が保存し、寸法入りの最終図面だけが回覧されています。

製品が定型化していなくても業務が定型化しているのなら、パッセルを用いて《今までの業務システムとはイメージが違いますが》、 問題を解消できるシステムの構築が可能です。

パッセルのことはひとまず置くと、理屈は以下の通り。

各人が準備しているシート群を準備しておきます。
建築現場からの最終情報をパラメーターとして、まずAさんのシートから該当する部材用のシートを選びます。
次にAさんの計算結果をパラメーターとしてBさんのシート群から該当部材用のシートを選択します。次は・・・・。 最後に各シートとペアになっている図面を呼び出します。
もちろん日々作業を遂行している現場のエンジニアは何が選択のためのパラメーターなのか熟知しています。

最終的に実際の物件の情報が着てから、部材の担当ごとに一挙に以下の作業を行います。

パッセルでこの仕組みを表現すると、各シートがノードになり、各人のノード群は辞書の中にしまわれています。
そして、該当ノードが辞書から呼び出され、そのノードの計算結果にしたがって、また次のノードを辞書から呼び出し・・・。最終部品までこれを続けます。

この図の黄色の部分だけを眺めてください。
部品構成図と同じ格好をしていませんか?この部品構成図はダイナミックに構成された部品構成図なのです。
パッセルは全て展開した(一時的な)部品構成図から、ここで計算された結果全てを含む巨大な表を再生成することが出来ます。
これをCSVで保存して好きに利用することが出来るのです。

そして肝心なことは、辞書に収められるノード群は、表計算のシートと同じように現場の設計エンジニアが作成したり 編集したりしているということなのです。これなら期限に間に合いますね。

実際のツールが使われる様子をムービーで確認してください。  [→ ムービーはこちらからご覧いただけます]

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